この巨人シリーズは、2011年の台湾ランタンフェスティバルin苗栗の際に「芸術ランタンエリア」に初めて作りました。ダムに溜まった流木、海岸に打ち寄せられた流木を用いて、巨人3体、大きな波を2列作りました。この時のコンセプトは、樹木が山で育って、時間の経過によって自然に倒れたり、自然破壊によって、または、台風によって倒された樹木が、徐々に湖や、海岸まで流され、それが海を回遊して再び台湾苗栗の海岸に戻ってくるという、自然界の大きな循環をあらわし、この巨人が、海から再び姿を現すという意味です。それは、地球の大きな力であり、それらを無視してはいけないという人類に対する警告でもあると思います。人間の思い上がりは、自然を破壊し、そのことによって地球が存亡の危機に瀕しているということを世界に伝えようというものです。しかし、この巨人と仲良く付き合うことによって、人間は大自然を愛する心を再び取り戻すというような意味が込められています。巨人の体から発せられる光は、人間に対する自然からの絶対愛であり、その光を人々は体で感じて、自然に対する畏敬の念を取り戻し、優しい気持ちになって帰ってほしいと思います。この光は、「天」からの贈り物であり、神が万物を想像された時から存在する「愛」だと思います。巨人は、この天生山から「天」につながる媒介であり、そこから発せられる光は、私たちの素晴らしい未来だといえます。